2.駅周辺の安全性について
入曽駅周辺整備事業基本計画において、「人と車が輻輳し、安全面・機能面が問題」とし、安全性の向上を図る旨が宣言されています。しかし、本計画ではその目標に反するような以下のような問題があります。
イオン出店後、自動車交通量(県道では約1割増加)が増えることは確実です(参照1)。狭山市の説明では歩車道分離の道路と駅前広場の整備により安全の向上を図るとのことで、それ自体は重要なことです。
しかし周辺の交通量増加は、それを打ち消す程の安全性低下要因となる可能性があります。(国総研の研究成果では自動車交通量と事故率の間に相関が認められています(参照2)。)
さらに、その予測自体についても、商業施設や駅前広場へのアクセスについても遠迂なルートを想定するなど、現状に即していない前提に立っております(参照3、参照4)。
<参照資料>
参照1-自動車将来予測図
参照2-国土技術政策総合研究所「交通事故統合データベースを用いたマクロ交通事故分析 第2編 基本的な交通事故指標の整理と道路構造・交通状況との関連性の概略把握」
参照3-増加する商業施設や駅前広場への自動車交通量の設定、入曽駅東口前丁字路の交通状況
参照4-若葉台方面から入曽駅入口交差点までのルート案内図
参照5-計画平面図
参照6-国土交通省「5.広域的都市機能を有する施設の立地による影響」
参照7-市道道路名称図 狭山市「狭山市道認定路線網図」
参照8-狭山市立教育センター 「南小学校通学路安全マップ」https://www.sayama-stm.ed.jp/center/index/tsugakuro/24_06map_e_minami.pdf
2-1.
橋上駅舎さえ造れば、市が実施する駅周辺の安全対策は完璧だと思いますか?そう思われない場合は、具体的な策をお考えであればお答えください。<選択式(はい/いいえ)-具体策:記述式>
現状でも若葉台方面から入曽駅東側へは、入曽駅前の道路が抜け道として利用され(参照4)、それが入曽駅前の人と車の輻輳を生む要因となっており、狭山市としても入曽駅東口前丁字路は通過交通量が多いことを令和4年3月議会で認めています。
また現在の計画では区画道路1号線から市道B296号線へは右折可能となっており(参照5)、イオンからの自動車が駅前に流入する可能性は十分に考えられます。混雑する道路を避けた迂回車が増加することが懸念されます(参照6 本事業で誘致される商業施設と同等の事例で、幹線道路で渋滞が発生し、本来想定されていない生活道路で交通安全支障が生じている事例です。)。
2-2.
このような状況で駅前道路(県道入曽停車場線、市道B296号線、市道B350号線(参照7)含む)の安全確保をどのようにお考えですか?<記述式>
現在の入曽駅東口駅前への送迎車両の74%が南側(B350号線)から来ます(参照2)。現在の計画の東口駅前広場のみでは駅南側からは利用しにくく入曽停車場線への送迎車両流入が懸念される状況です。また、入曽駅南東側の踏切は南小学校の通学路になっています(参照8)。